足がつる夜にサヨナラを:体の内と外から整えるヨガと漢方の知恵

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夜中に足がつるあなたへ:ヨガで整える「こむら返り」予防とケア

静かな夜、深く眠っているときに突然ふくらはぎがつって目が覚める――そんな経験に驚きと痛みを覚えた方は少なくないはずです。 「こむら返り」と呼ばれるこの現象は、日常生活の中で何気なく起こり、放っておきがちな不調のひとつです。 けれども、睡眠を妨げるほどの強い痛みが頻繁に起こると、翌日の体調や気分にも影響します。

この記事では、なぜ寝ている間に足がつるのか、その背景にある体の状態を丁寧に紐解き、ヨガと漢方の視点からやさしく整える方法をご紹介します。

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こむら返り

◆ 突然襲う、夜中の足のつり—それはなぜ起こるのか?

こむら返りは医学的には「筋クランプ」や「有痛性筋痙攣」とも呼ばれ、筋肉が急激かつ持続的に収縮してしまう現象です。中でも夜間に発生するこむら返りは、特別な運動をしていなくても起こることがあり、多くの場合ふくらはぎに集中します。

この夜間の筋痙攣は、体が深い休息状態にあるときに突如として現れるため、痛みのインパクトが強く、驚きとともに目が覚めてしまいます。こうした症状は一過性で終わることが多いものの、頻度が高くなると睡眠の質を著しく損ない、日中の疲労やストレスにつながることもあります。

 

◆ 睡眠中に足がつりやすくなる身体の状態

脚つり

私たちの体は、眠っている間に副交感神経が優位になり、心拍数や呼吸数、筋緊張などが落ち着いた状態になります。そのため血行は日中よりも緩やかになり、筋肉が冷えやすくなります。

夏場であっても、エアコンの冷気や薄着での睡眠、足を掛布団から出して寝る習慣などがあると、無意識のうちに足先が冷え、血流が低下してしまいます。また、夜間の発汗によって軽度の脱水状態になることもあります。

このような状態の中で、ちょっとした寝返りや無意識の足の伸展によって筋肉に急激な刺激が加わると、緊張状態にあった筋線維が異常収縮を起こし、こむら返りが発生します。

◆ 中高年に多い理由と生活習慣との関係

40代以降になると、筋肉量の減少や血管の弾力低下に伴って血流が滞りやすくなり、筋肉の代謝や回復力も落ちていきます。また、筋肉内のミネラルバランスを保つ力が衰え、少しの負荷でも筋肉の興奮が起きやすくなる傾向があります。

さらに、運動不足や長時間の同じ姿勢によってふくらはぎ周囲の柔軟性や筋ポンプ作用が失われると、疲労物質や老廃物がたまりやすくなり、筋肉の状態が不安定になります。

これらの要因が重なると、夜間の足のつりが起こりやすくなります。

◆ ヨガがこむら返りの予防に有効な理由

ヨガ

こむら返りの主な引き金となるのは、「血流不足」「筋肉の緊張」「冷え」「自律神経の乱れ」「ミネラルバランスの崩れ」です。ヨガはこれらの要素に対して、全体的かつやさしく働きかけることができます。

  1. 【血流を促す】
    ヨガのポーズには筋肉を伸ばす動きだけでなく、ポンプのように筋肉を収縮・弛緩させて血流を促進する動きが含まれます。 特にふくらはぎ・太もも・骨盤まわりを丁寧に動かすことで、滞った血液を心臓に戻し、筋肉内の酸素や栄養をスムーズに循環させることができます。
  2. 【柔軟性の維持と筋緊張の緩和】
    ヨガのストレッチは、筋肉を安全に伸ばすことができ、筋線維を整え柔軟性を保ちます。過緊張を起こしやすいふくらはぎや足裏をゆっくりと伸ばすことで、収縮しづらい状態を保つことができます。
  3. 【呼吸と自律神経】
    ヨガでは、ポーズだけでなく呼吸も重要な要素です。腹式呼吸や片鼻呼吸などの呼吸法は、副交感神経を優位にし、リラックスした状態を作ることで筋肉の緊張を緩和します。睡眠前に数分行うことで、睡眠の質も向上します。
  4. 【冷えへの対処】
    ヨガの実践は体温を上げる効果もあります。特に下半身の筋肉を中心に動かすことで、足先の冷えを改善し、夜間の筋肉のこわばりや血行不良を防ぎます。

◆ 寝る前におすすめのポーズと呼吸法

ヨガ

  • 仰向けで脚を壁に上げる「レッグアップ・ザ・ウォール」 →足のむくみを軽減し、血流を心臓へ戻す
  • ダウンドッグ →ふくらはぎから太もも裏を深く伸ばし、足裏も刺激
  • 仰向けの膝抱え+足首回し →足首の柔軟性と足裏・ふくらはぎのリリースに有効
  • ナーディ・ショーダナ(片鼻呼吸) →左右のエネルギーを整え、副交感神経を高める

◆ 内側から整える漢方の力

漢方

こむら返りには、体内のミネラルバランスや筋肉の興奮性が関係しているとされます。ヨガで外側から整えつつ、内側からの補助として用いられるのが漢方です。

なかでも「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」は、筋肉の急な収縮による痛みに速やかに対応するとされ、就寝前や発作時の服用で症状を軽減できることがあります。ただし、甘草は体質によってはむくみや血圧上昇などの副作用が出ることもあるため、常用は避けるか、薬剤師に相談することが推奨されます。

他にも体質や冷え、腎の弱りに対応した「八味地黄丸」「牛車腎気丸」などが使われることもあります。

◆ 頻繁な症状には医療機関の相談を

ヨガや漢方で整えていくことが基本にはなりますが、もしも頻繁にこむら返りが起きたり、足以外の部位にまで症状が広がるような場合、他の病気が隠れている可能性も考えられます。

とくに次のような場合は、一度医療機関に相談されることをおすすめします:

  • 週に数回以上、繰り返し起きる ・痛みが長時間続く ・手足のしびれや冷感を伴う ・糖尿病や腎臓病などの既往がある

 まとめ

夜間の足のつりは、多くの方が経験するありふれた不調のひとつですが、それは決して「歳だから仕方ない」で終わらせるべきものではありません。ヨガを通して、身体の声を聞き、丁寧に整えていくこと。漢方の知恵を借りて、内側からの調和を図っていくこと。このふたつの自然なアプローチを日々の生活に取り入れることで、きっとあなたの夜がより静かで穏やかなものになるはずです。

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